「遺憾」の意味と読み方とは?ヒントは「残念」
遺憾って、何と読むのかな??
「遺憾」はね、「いかん」と読むんだよ。
遺憾の意味
[名・形動]期待したようにならず、心残りであること。残念に思うこと。また、そのさま。「―の意を表する」「万―なきを期する」
出典 デジタル大辞泉(小学館)
遺憾はここに注意
「遺憾」の「憾」を「感」と書き間違わないように注意しましょう。
言葉の難しさ・・・★★★☆☆
「憾」の意味が覚えにくいかも知れないため。
すぐ忘れてしまいそう?それなら・・・
つまり「遺憾」の意味は、思っていたような結果にならず、残念に思うことなんだね。
なるほど!ニュースでも聞いたことあるなぁ。
下で、それぞれの意味と覚え方をみていこうね。
「遺憾」の「遺」は他に「ゆい・遺す・遺れる・遺てる」とも読みます。意味は、
- 後にのこる。「遺芳」など
- 人におくる。「贈遺」
- すてる。「遺棄」
- 取り残したもの。もれたもの。「補遺」
となっています。残したり、人におくる意味を持っていることが分かりました。
「憾」は他に「憾む」とも読みます。意味は、
- うらむ。心残り。「憾悔」など
となっています。ふだん目にする「感」とは違った意味がありますよね。それは、
「うらむ。心残り。受けた不利益にたいして、不満などを抱き続ける」
というような、マイナスなイメージを持っています。😱
そのため「憾み、不満、心残りのような残念な気持ちが遺っている」ということで「遺憾」になります。
実際に使用されるときは、「期待通りにいかず、残念な気持ち」というような意味になっていると見ていいのではないでしょうか。
「遺」の文字には「両手で人にものをおくっている」象形が入っています。
そのため、「人におくる」の意味の他にも、「おくってしまったから無い=すてる」という意味があるようです。
漢字自体は「しんにょう」に「貴」がのっています。😀
「しんにょう」は進むことを、「貴」は地位や身分が高いという意味を持っていますね。
偉い人が、進んで物を渡しているイメージもできそうです。
「憾」は「りっしんべん」に「感」が並んでいるだけのカンタンな漢字ではありますが、「うらむ」という意味につながりにくいのではないでしょうか?
これは「感」の方に大きなまさかりと口があり、威圧されて心が動くというものが元になっています。
「憾」にはさらに「りっしんべん」が追加されているため、余計に心が動く。
威圧されてびっくりして憾む、と覚えてみるのも良いですね。🧐
おもに「憾」の意味の方が割合が大きい気がするので、「憾」は覚えておきたいね。
この言葉、どう使う?
- 今回起きてしまったことは、まことに遺憾であります。
- お約束を果たすことができず、遺憾に思います。
- 先日おこなわれた行為に対して、遺憾の意を表する。
- 適切なトレーニングをつんだので、試合で力を遺憾なく発揮することができた。
「遺憾」の類語
思い通りにならず、残念に思うことなどになります。
- 気のどく・・・心を痛めること。
- 残念・・・思い通りにならず、物足りなく感じること。悔しく思うこと。
- 申し訳ない・・・相手に謝るときに使う言葉。
「遺憾」の対義語
「遺憾」は思い通りにならず残念に思うことなのに対して、こちらは十分に思うことになります。
- 本望・・・望みを達成して満ち足りたこと。
- 満足・・・たりていること、申し分ないこと。
- 充足・・・十分にたりていること。
同じ読み方の熟語👀
- 移管・・・受刑者などをほかの施設に移すこと。
- 如何・・・なりゆき。
- 医官・・・医務に従事する官吏のこと。
- 衣冠・・・衣服と冠をつけた人。
- 異観・・・めずらしいながめ。
- 偉観・・・りっぱな光景のこと。
「遺憾」の熟語・ことわざ・慣用句
- 遺憾ながら・・・残念だが。
- 遺憾にたえない・・・とても残念。
- 遺憾なく・・・申し分ない。
普段は使わないのかな?
あまり使わないね、立場が上がれば使う機会もでてくると思うよ。
まとめ
「遺憾」は思ったような結果にならず、残念に思うことなんですね。
心残りのような、残念な気持ちが遺っているイメージで覚えてみましょう!
「遺」には「両手で人にものをおくっている」象形が入っていますが、「人におくる」の意味の他にも、おくってしまったから無い、つまりすてるという意味があるようですね。
漢字は「しんにょう」に「貴」を乗せてあげましょう。
「しんにょう」は進む意味を、「貴」は地位や身分が高いという意味を持っています。
そこから、偉い人が誰かに進んで物をあげているイメージもできそうですよね。
「憾」は「感」の方に大きなまさかりと口があり、そこから威圧されて心が動くと、いうことが元になっているようです。
「憾」に「りっしんべん」もあるため、余計に心が動く、威圧されびっくりしたため憾む、と覚えてみましょう!
何となく「不満を言っているのかな?」と思っていた方も、そうでない方も、このページでもう少し詳しく覚えていただけたのではないでしょうか。
「遺憾」だけだとマイナスなイメージがありますが、「遺憾なく」だと「じゅうぶん。申し分ない」という逆の意味に変わるので、使う側、使われる側どちらにしても「遺憾なく」の方がうれしいですね。😀