「為体」の意味と読み方とは?ヒントは「ありさま」
為体って、なんと読むのかな??
「為体」はね、「ていたらく」と読むんだよ。
為体の意味
《「たらく」は、断定の助動詞「たり」のク語法》ありさま。ようす。ざま。現在では、ののしったり自嘲をこめたりして、好ましくない状態にいう。「初日から遅刻とはなんという―だ」
出典 デジタル大辞泉(小学館)
為体はここに注意
そのまま読むと間違えてしまいます。また、他に「えたい」とも読みますが意味が変わってくるため、注意しましょう!
言葉の難しさ・・・★★★★☆
読むのが難しいため。
すぐ忘れてしまいそう?それなら・・・
つまり「為体」の意味は、現在ではののしったり、あまり良くない状態にいう言葉なんだね。
何という体たらくだ、とか聞いたことある気がするよ・・・!
そういった使われ方もするよね。あと、書き方で「体」の場所が変わっているのは気づいたかな?
「為体」の「為」は他に「い・為す・為る・為め・為る」とも読みます。意味は、
- おこなう。「作為」など
- ために。
- 設ける。
- なる。
となっています。ちなみに、「為」の草書体がひらがなの「ゐ」になったそうです。
「体」は他に「たい・てい・からだ」とも読みますよね。意味は、
- からだ。「体格」など
- もの。「物体」など
- かたち。組織。「体制」など
- 身につける。「体験」など
となっています。
体たらくは元々ありさま・様子を意味していました。「たらく、って何?🤔」という疑問が出て当然ですが、これは「~である」を意味する「為り」が「たら」に変わって、さらにク語法により「く」が語尾につけられ「たらく」、つまり「~である(こと)」の意味になりました。
それが、現在ではののしりなど良くない様子を指して言うようになったのですね。これは情けない様子をイメージして「なんという為体だ、情けない・・・」という文章にして覚えてみるのが一番楽ではないでしょうか。😁
ちなみに、ク語法というのは語尾、接尾辞に「~く」をつけることにより、こと・ところ・もの、という意味の名詞をつくる語法です。(ここでは単純に「く」をつけているんだな!と覚えるだけでも問題ありません!)
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、「為体」と「体たらく」では「体」の位置が前後入れかわっています。全部漢字で書く際は、体は後ろにつける。そして読む際は、「体たらくと為体は同じ」というのを忘れないようにしましょう!
「為」は「手」と「象」から、象をその手で飼う、おこなう、という意味で「為」が成り立ったと言われています。言われてみると、かすかに「象」っぽさが存在しているように見えませんか?🤔
「体」は旧字が「體」となっています。「骨」と「豊」ですね、骨が豊富にあるもの=からだ、として覚えてみましょう!
これはちょっと難しかった気がするよね。
この言葉、どう使う?
- 任せてみたが、この為体である。僕の計画は、どうやら失敗に終わったようだ・・・。
- 大事な会議に遅刻してくるなんて、なんという為体だ!
- 昔はかっこよかったのに・・・、あの為体ではファンも減っていくばかりだろうね。
「為体」の類語
あまり好ましくないありさまを言っている言葉が似ていますね。
- 醜態・・・見苦しい様子、行動。
- 失態・・・失敗してしまい、面目をそこなうこと。
- 無様・・・体裁が悪いこと。また、手ぎわが悪いこと。
言われたら恥ずかしい言葉だね・・・。気をつけよっと!
状況によっては仕方ない時もあるだろうけど、意識はしておきたいね。
まとめ
「為体」は元々は様子をあらわし、現在ではののしったり、あまり良くない状態にいう言葉ということですね。
「たらく」は「~である」を意味する「為り」が「たら」に変わり、さらにク語法により「く」が語尾につけられて「たらく」。
つまり、「~である(こと)」になりました。
現在では、ののしりなど良くない様子を指して言うようになりましたが・・・。
「なんという為体なんだ・・・」と情けない様子をイメージして覚えてみましょう!
ク語法というのは語尾、接尾辞に「~く」をつけて、こと・ところ・もの、という意味の名詞をつくる語法です。ただ、ここでは単純に「く」をつけていると覚えるだけでも大丈夫です。
「為体」と「体たらく」では「体」の位置が前後入れかわっています。
体は後ろにして、「体たらくと為体は同じ」ということを忘れないようにしましょう。
「為」は「手」と「象」から、象をその手で飼う、おこなう、という意味で「為」が成り立ったと言われています。
確かに、少し「象」っぽさがあるようにも見えますか・・・。🤔
「体」は旧字が「體」です。「骨」と「豊」なので、骨が豊富にあるもの、体として覚えてみましょう!
「なんという為体だ!」というようなセリフなら、どこかで見たことがあるのではないでしょうか?
今回は読むのが難しかったと思いますが、覚えられればこのようなセリフを言われないための意識が強まるかも知れませんね。😁