「縹渺」の意味と読み方とは?ヒントは「広い」
縹渺って、なんと読むのかな??
「縹渺」はね、「ひょうびょう」と読むんだよ。
縹渺の意味
[ト・タル][文][形動タリ]
1 広くはてしないさま。
「―たる雪の広野を隔てて」〈鏡花・註文帳〉
2 かすかではっきりとしないさま。
「慷慨 (こうがい) 節義の譚に、神仙―の趣を交ゆ」〈露伴・運命〉
出典 デジタル大辞泉(小学館)
縹渺はここに注意
「渺」の読み方に注意しましょう!
言葉の難しさ・・・★★★☆☆
読み書きが少し難しいため。
すぐ忘れてしまいそう?それなら・・・
つまり「縹渺」の意味は、果てしなく広い、または、かすかではっきりとしないことなんだね。
2つの意味があるんだね。と言っても、どこが共通点なのか・・・?
広いところで遠くを見ても、はっきりとは見えないよね。
「縹渺」の「縹」は他に「はなだ・はなだいろ」とも読みます。意味は、
- 薄い藍色。はなだ色の絹。「縹帙」
- 遠い。「縹渺」
となっています。遠い、という意味の他に色をあらわしてもいるようですね。🧐
「渺」は他に「渺か・渺か」とも読みます。意味は、
- 遠く果てしない。「渺渺」など
- はっきりとは見えない。「縹渺」
となっています。こちらにも遠いという意味がありますが、他にはっきりと見えない意味も持っていることが分かりました!
どちらにも遠いという意味があるため、かなり遠くまで空間があり、広く果てしないため、遠すぎて見えないイメージで「縹渺」と覚えましょう!👀
「縹」は「糸」に「票」となっていますね。
「票」は選挙などに使うための紙をイメージされるかと思いますが、他に揺れる。また、火の粉が飛ぶさまの意味も持っています。
選挙などにもちいる札を、絹糸を薄い藍色に染めたもので作成するイメージで「縹」と覚えてみましょう!
使われている「票」を覚えておくには、読み方的にもやはり選挙と関連付けておくことが一番楽そうですからね。🧐
「渺」は「さんずい」に「眇」となっています。
「眇」は小さい、目を細くしてみる。片目が見えない。などの目に関する意味があります。漢字自体も「少」ない「目」となっていますね。
そこから、「さんずい」があらわすような川などで、片目が見えなかったりするせいで遠くまではっきり見えない。
そのくらいの遠く果てしない川をイメージして「渺」と覚えてみてはいかがでしょうか?🧐
水のある空間がとっても広い、と覚えてみよう。
この言葉、どう使う?
- 彼の作品は、ただの絵画とは思えぬほど縹渺たる背景が描かれていた。
- 縹渺たる砂漠を、乗り越えねばならない。
- ものごころついた時から、縹渺とした夢をたまに見る。
「縹渺」の類語
果てしなく広く、はっきりとしない、という意味の言葉が似ていますね。
- 空空漠漠・・・果てしなく広く、ぼんやりとしていること。
- 茫漠・・・広い。広いためはっきりとしない。
- 空漠・・・果てしなく広い。また、漠然としていてはっきりととらえられない。
同じ読み方の熟語👀
- 縹緲・・・今回のものと同じ意味。
- 瞟眇・・・今回のものと同じ意味。
「縹渺」の熟語・ことわざ・慣用句
- 神韻縹渺・・・芸術作品が持つ、人間の域を超えているかのように感じるほど表現しがたく、優れた奥深い趣のこと。
- 雲烟縹渺・・・雲やかすみが、はるか遠くにたなびいているようすのこと。
- 煙波縹渺・・・水面がもやなどで煙り、空と水面の境目がぼんやりとしてしまって、はっきりと分からないようす。
確かに、遠すぎると良く見えないよね。
視力が良くても、さすがに遠すぎるとはっきりとは見えないはず・・・。こう考えると、どちらの意味も覚えられそうではないかな?
まとめ
「縹渺」は果てしなく広い、または、かすかではっきりとしないことなんですね。
「縹」は選挙などに使うための紙をイメージされる「票」が使われていますよね。
そこから、選挙などにもちいる札を、絹糸を薄い藍色に染めたもので作成するイメージで「縹」と覚えてみましょう!🧐
「渺」は「さんずい」に「眇」となっており、「眇」は「少」ない「目」から出来ていることからも分かるとおり、片目が見えないなどの、目に関する意味があります。😉
そこから、片目が見えなかったりするせいもあり、遠くまではっきり見えないくらいの遠く果てしない川をイメージして「渺」と覚えてみましょう!👀