「僭越」の意味と読み方とは?ヒントは「畏まる」
僭越って、なんと読むのかな??
「僭越」はね、「せんえつ」と読むんだよ。
僭越の意味
自分の地位や立場を越えて出過ぎたことをすること。また、そのさま。「―な言い方」「―ながら代表してあいさつをさせていただきます」
出典 デジタル大辞泉(小学館)
僭越はここに注意
この熟語を使用する側が身分が低い(例えば部下など)、またはそう思っている時に使用する熟語になります。
対等な関係や下の者に対しては使わないので、覚えておきましょう。
言葉の難しさ・・・★★★☆☆
漢字が少々難しいため。
すぐ忘れてしまいそう?それなら・・・
つまり「僭越」の意味は、身分が下の者が「部下の身で失礼かもしれませんが、今から出過ぎたことを申し上げます」、とかしこまって前置きする時に使うような言葉なんだね。
言葉は聞いたことがあるけど、漢字は難しいね・・・。
僭の方は難しいよね、じゃあここで覚えていこうよ。
「僭越」の「僭」は他に「僭る・僭える」と読みます。意味は、
- おごる。真似をする。「僭上」など
となっています。そしておごる、という言葉には下のような意味があります。
思いあがって「自分はスゴいんだぞ!」と偉そうにして周りを見下すようなこと。
真似という意味もあるので、2つを合わせて「偉そうな真似をする、偉い人のまねをする」という意味で覚えておきましょう。
「越」は他に「おち・おつ・越す・越える・越」と読みますよね。意味は、
- (ある場所を)こえる。「越境」など
- (ある範囲を)こえる。「越訴」など
- ある程度、範囲よりもすぐれている。「卓越」など
となっています。他に、国名などでも使われていますね。
また、ベトナムを漢字1文字で表すと「越」になります。せっかくなので、覚えておきたいですね。😆
そして「越」というのは、「僭越」では「範疇をこえる」というような意味で使われています。
そのため、「僭」と「越」を合わせて「自分のできる範疇を超えて、偉い人のまねをする」「自分の地位を超えて、でしゃばった真似をする」と覚えてはいかがでしょうか?🧐
「僭」は部首の「にんべん」に何が並んでいるのかというと、「兂」という文字が2つ、その下に「日」になっています。
「兂」には「かんざし」という意味があります。
かんざしが髪の隙間に入り込むように、身分の高い人の領域へ隙間を通って入り込むイメージで覚えましょう。
「越」は比べるとカンタンですね、「しんにょう」に「戉」がのっています。
これは、おおきな斧をあらわしているんですね。
今回は「自分のような若輩者で申し訳ありませんが、(皆様と同じように)発言させていただきたい」ような時に使う言葉になります。
下の画像のようなイメージで、覚えてみましょう!
前置きなしだと、反感を買うかもしれないからね。
この言葉、どう使う?
- 僭越ではございますが、私が先に発表させていただきます。
- ○○社長、僭越ながら申し上げます。
- 僭越ながら、本日は私がご案内させていただきます。
「僭越」の類語
失礼なことや、勝手なことが似ていますね。
ただ、「僭越」はその失礼を先に伝えておくように謙遜する言葉となっています。
- 失敬・・・礼を欠いたこと。失礼。
- 図々しい・・・迷惑など考えず、自分の都合のいいように行動すること。
- 無礼・・・こちらも礼を欠くこと、失礼。
なるほど、「僭越」はお仕事でよく使う機会があるかもしれないなぁ。
かしこまって何か発言したい時は「僭越」を使うといいね!
まとめ
「僭越」はですぎた真似をする、ということなのですね。
「僭」と「越」を合わせて、自分のできる範疇を超えて偉い人のまねをするイメージで覚えましょう。
「僭」は部首の「にんべん」に「兂」という文字が2つ並び、その下に「日」となっています。
「兂」は「かんざし」という意味があります。
かんざしが髪の隙間に入り込むように、身分の高い人の領域へ隙間を通って入り込むイメージで覚えましょう。
「越」は「しんにょう」に「戉」となっています。これは、おおきな斧をあらわしているみたいです。
例えば飲み会のあいさつなどでも耳にする機会があると思いますが、なかには上司などおらず対等な関係の人たちの集まりでも「僭越ながら~」と、よく聞く言葉だからと使う人たちもいますね。
それでもだいたいの意味は伝わっているでしょうし、問題は無いかなと僕は思います。😀
「自分はまだまだ未熟だけど、発言したい!」「失礼のないように、今から出過ぎた真似をすることを先に伝えなければ」
こんな時に使うと覚えておきましょう!