「狼狽」の意味と読み方とは?ヒントは「不意」
狼狽って、なんと読むのかな??
「狼狽」はね、「ろうばい」と読むんだよ。
狼狽の意味
[名](スル)《「狼」も「狽」もオオカミの一種。「狼」は前足が長くて後ろ足が短く、「狽」はその逆。「狼」と「狽」は常にともに行き、離れると倒れるのであわてるというところから》不意の出来事などにあわててうろたえること。「株価の急落に―する」「周章―」
出典 デジタル大辞泉(小学館)
狼狽はここに注意
「狽」が何をあわらしているのか、間違えないように注意しましょう。
言葉の難しさ・・・★★★☆☆
漢字だけだと意味が少しわかりにくいため。
すぐ忘れてしまいそう?それなら・・・
つまり「狼狽」の意味は、不意のできごとに、慌ててうろたえてしまうことなんだね。
聞いたことはあるよ、狼にあって慌ててしまう、ということなのかな?
そう考えるのもわかるよ。下で見てみよう!
「狼狽」の「狼」は他に「おおかみ・狼れる」とも読みます。意味は、
- オオカミのこと。「豺狼」など
- オオカミのようなもの。「狼虎」など
- みだれる。「狼藉」
となっています。どうやらオオカミ以外にも、意味を持つようですね。
「狽」の意味は、オオカミの一種となっています。こちらは「知らなかった!😅」という方もいるのではないでしょうか?
上にも書いた通り、「狼」は前足が長くて後ろ足が短く、「狽」はその逆。
「狼」と「狽」は常に一緒に行動し、離れると倒れてしまうと言われ、そしてあわてる、というところから不意の出来事などにあわててうろたえること、として「狼狽」となりました。
ちなみに、「狼」と「狽」はオオカミに似ている伝説上の動物、ということです。🧐
「狼」は「けものへん」に「良」を書くのですが、ここでは同じ読みを持つ「浪」も一緒に覚えましょう!
「浪」というのは波浪などで使われる「なみ」を意味しており、なみのように群れで押し寄せておそうオオカミ、ということで「さんずい」の代わりに「けものへん」をつけて「狼」となった、と言われています。
「狽」は「けものへん」に「貝」をつけるだけです。こちらは同じ読み方の漢字がくっついているので、覚えやすいですね。😄
「ロウ」と「バイ」という、2匹のオオカミがいると覚えるのも良いですね!
どちらもオオカミなんだって。
この言葉、どう使う?
- 株価の急落に狼狽することになろうとは、あの時はまったく考えてもいなかった。
- 分かってさえいれば、狼狽することは無かったはずだが・・・。
- 彼はいつまでたっても、狼狽したままだ。
「狼狽」の類語
慌ててうろたえる、混乱するという意味の言葉が似ていますね。
- 錯乱・・・ごちゃごちゃして混乱すること。
- 惑乱・・・冷静になれないくらい混乱すること。
- 混乱・・・ごちゃごちゃして訳が分からなくなること。
「狼狽」の対義語
「狼狽」は慌ててうろたえるという意味なのに対して、こちらは慌てないことになります。
- 泰然・・・落ち着いていて、何事にも動じないこと。
- 沈着・・・落ち着いていて、何事にも動じないこと。
同じ読み方の熟語👀
- 蝋梅・・・ロウバイ科の落葉低木。葉は卵型。
- 老梅・・・年がたった梅の木のこと。
「狼狽」の熟語・ことわざ・慣用句
- 周章狼狽・・・とても慌てること。
- 狼狽売り・・・相場が急に下がったことにおどろき、慌てて持っている株を売ること。
僕も不意をつかれたら、慌てちゃうなぁ。
びっくりするからね、あたふたするのも無理はないよ。
まとめ
「狼狽」は、慌ててうろたえるということなんですね。
「狼」は「浪」という波浪などで使われる「なみ」を意味する漢字の、なみのように群れで押し寄せておそうオオカミ、ということで「さんずい」の代わりに「けものへん」をつけて「狼」となったと覚えましょう。
「狽」は「けものへん」に同じ読み方の「貝」をつけるだけとなっていますね。
実際に「狼」と「狽」のようにバランスがくずれたら、少しは慌てちゃいますよね・・・。😅
たとえ不意をつかれても、なるべく落ち着いていたいものです。