「推敲」の意味と読み方とは?ヒントは「推すか敲くか」
推敲って、なんと読むのかな??
「推敲」はね、「すいこう」と読むんだよ。
推敲の意味
[名](スル)《唐の詩人賈島 (かとう) が、「僧は推す月下の門」という自作の詩句について、「推す」を「敲 (たた) く」とすべきかどうか思い迷ったすえ、韓愈 (かんゆ) に問うて、「敲」の字に改めたという故事から》詩文の字句や文章を十分に吟味して練りなおすこと。「―を重ねる」「何度も―する」
出典 デジタル大辞泉(小学館)
推敲はここに注意
熟語の意味だけを覚えている方が多いと思います。特に、「敲」は他ではあまり見ないため、意味を間違えないように注意しましょう。
言葉の難しさ・・・★★★☆☆
読み書きはそこまで難しくありませんが、なぜこうなったのか知らないと説明できないため。
すぐ忘れてしまいそう?それなら・・・
つまり「推敲」の意味は、文章などを十分に練ることなんだね。
意味は知っていたんだけど、なんでこの熟語なんだろう、とは考えなかったな・・・!
この熟語になったのも、推敲の結果だね。
「推敲」の「推」は他に「推す」とも読みますよね。意味は、
- 前におし出す。進める。「推進」など
- おし上げる。後おしする。「推薦」など
- おしはかる。「推理」など
- 移り変わる。「推移」
- いただく。「推戴」など
となっています。たとえば誰かを推薦する場合、その人はきっと推しですよね。
進む力さえ得られれば、あとはすい~っと行けるかも知れません。
「敲」は他に「敲く・むち」とも読みます。意味は、
- たたく。「敲門」など
- むちうつ。「敲朴」
となっています。軽くたたいたりするみたいです、ドアのノックもそうですね。
門を推して入るか、それとも門を敲いてから入るか・・・。どちらにするか、とても迷ったみたいですね。
きっと、良い文章にしたかったのでしょう。
そのために、推すか敲くかどちらがしっくり来るか、納得できるまで字句や文章を何度も何度も練りなおしているイメージで「推敲」を覚えてみてはいかがでしょうか?
「推」は「てへん」に「隹」となっています。「隹」は尾の短い鳥のことです。
小鳥が、がんばっておし上げているイメージで「推」を覚えてみましょう!🐦
「敲」は「攴」が部首となっており、「攴」にも軽くたたく、という意味があります。
背の高い人が軽めにドアをノックしているイメージで「敲」を覚えてはいかがでしょうか?🧐
どちらの表現がよりふさわしいか、考えるだけでも時間がかかるね。
この言葉、どう使う?
- 何度も推敲したんだ、きっといい結果が出るはずさ・・・!
- 推敲をかさねるたびに、元の文章の杜撰さが見えてくる。
- 僕の小説には、きっとまだ推敲の余地があるはずだ。
「推敲」の類語
文章を十分に思うまで直す、という意味の言葉が似ていますね。
- 添削・・・他人の文章を、あらため直すこと。
- 改稿・・・一度できた原稿を書きなおすこと。
- リライト・・・他人の原稿を書きなおすこと。また、プログラミング言語を他の言語に書き換えること。
「推敲」の対義語
「推敲」は文章を十分に練ることなのに対して、こちらはいい加減で誤りが多いことになります。
- 杜撰・・・文章などで、確かでないことを書くこと。また、物事がいい加減で間違いが多いこと。
同じ読み方の熟語👀
- 水孔・・・植物の葉の先端などにあり、水を出す小さな穴のこと。
- 水行・・・水上を舟などで進むこと。水が流れること。
- 水耕・・・水溶液で植物を育てること。
- 水閘・・・水の流れを調節するための水門。また、河川などで水位差のあるところを船が通れるようにしたもの。
- 衰耗・・・おとろえて弱ること。
- 推考・・・推測して考えること。
- 遂行・・・やり遂げること。
確かに、どっちの表現で書くのが良いかな・・・って、迷うことがあるんだよね。
後から見て書き直したいと思うこともあるし、いつまでも推敲は続くのかも知れない・・・!
まとめ
「推敲」は、文章などを十分に練ることなんですね。
良い文章にするために、推すか敲くかどちらがしっくり来るか、納得できるまで字句や文章を何度も練りなおして書いているイメージで覚えてはいかがでしょうか?
「推」の「隹」は、尾の短い鳥の意味なんですね。
小鳥が、がんばっておし上げているイメージで覚えてみましょう!🐦
「敲」は「攴」が部首で、「攴」にも軽くたたくという意味があります。
背の高い人が、軽くドアをノックしているイメージで覚えてはいかがでしょうか?🧐